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〜迷っても悟っても仏さまの中〜

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立正安国論を学ぶ A
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 主人は私見を入れず経文から解き明かしていきます…。

 旅人は尋ねて言います。
貴僧は国土を護(まも)る善神(ぜんじん)が国を捨てたため災難が起こるということですが、どのお経に説かれているのですか?
 主人は答えます。
その経文は非常に多く見られます。金光明経(こんこうみょうきょう)・大集経(だいしつきょう)・仁王経(にんのうきょう)・薬師経(やくしきょう)にも明らかです。災難の原因は国王が法華経を護(まも)らないことにあると説かれているのです。
 この明らかな経文を一体誰が疑うでしょうか。ところが仏法の道理に暗い人たちは、邪説を信じ理解できずにいます。そのため世の中の人々は正しい法を捨ててしまって、守ろうとする志(こころざし)がありません。そこで国土を護(まも)る善神(ぜんじん)が去ってしまい、その隙に悪鬼や邪説を説く人がやって来て災難を起こすのです。



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